まずはそのメイドをこちらに引き渡してください。ご心配せずとも、彼女にも手荒な真似をするつもりはありません」 「はい、そうですかと渡せる状態ではない。須藤家って言えば別格で、かなりのお嬢様なのに、それを鼻にかけない所が人気なんだ」 「そうだな。気さくな人だから話をしても面白いよ」 淡雪さんは去年に続いて同じクラスメイトだ。」 俺はあの子の事を聞いてみようと思ったが、彼女の一言が気になっていた。 『その運命が悪い運命ではなければいいが』 悪い運命って何なんだよ?」 「あ、ううん。何でもない」 杏はその場に立ち尽くしてしまった私を気にしてくれた。「あぁ、そう伝えておこう。愛華も気をつけるんだ」 「私は美麗お姉ちゃんほどドジっ娘じゃないもん」 「ホント、あの子は運動が苦手だものね。そして、私は彼女と初めて本音をぶつけあうことに――。 【 To be continued 】 BACK TOP NEXTお兄ちゃんなんて呼んであげないっ!「ホント、鈍感な所は意識改革させなきゃいけない」 「僕はどうすればいいか分からないだけだよ」 彼には乙女心を理解させる必要がある。 まぁ、焦らなくても時間はいっぱいあるんだから、少しずつ ...